「ジュースをこぼした」、「子どもがおねしょした」、「購入して1年以上洗っていない」などの理由から、羽毛布団の洗濯を検討されている人も多いのではないでしょうか。
しかし、同時に以下のような悩みに直面するでしょう。
- 羽毛布団は家で洗濯できるの?
- 羽毛布団を家で洗濯する場合のやり方は?
- もし、家で洗濯できない場合は、どうすればいいの?
羽毛布団は通常の布団と比べて、良い素材が使われていることもあるので、家で洗濯してもいいのか気になりますよね。
今回はこうした悩みを解決できるように、家における羽毛布団の洗濯事情をまとめました。
羽毛布団の洗濯を予定されている人の参考になれば幸いです。
羽毛布団は家で洗濯できる?できない?最初にチェックすること
羽毛布団が家で洗濯できるかできないかは、洗濯表示タグが関係してきます。
洗濯表示タグとは、洗濯を行う際の取扱い事項を記載したタグのことです。
布団ごとに詳細は異なりますので、まずはこちらをチェックしましょう。
また、参考として表示の例をご紹介します。
①水洗い可

洗濯機・手洗いの両方を含め、水洗いが可能なことを意味します。
中に記載されている数字は、水洗いを行う際の温度の上限です。
上記画像の場合、40℃以内ということですね。
②手洗いのみ可

水洗いはできるけど、手洗いのみが可能なマークです。
洗濯機を使うのはNGなので要注意!
③水洗い禁止

やり方を問わず、水洗いは不可能であることを意味します。
このマークが記載されている場合は、家での洗濯は諦めましょう。
このように、「水洗い可」あるいは「手洗い可」のマークが載っていたら、その羽毛布団は洗濯ができることを意味します。
ただ、正直なところ仮に水洗いが可能だとしても、羽毛布団を家で洗濯することはおすすめしません。
なぜなら、デメリットのほうが多いからです。
詳しくは次の段落で解説いたします。
羽毛布団を家で洗濯するのは難しい?4つの理由を解説
羽毛布団を家で洗濯できたとしても、決して楽にできるわけではありません。
やり方を間違えると、布団そのものにダメージが行き渡る恐れがあります。
4つの理由をまとめましたので見てまいりましょう。
羽毛布団の素材は水に弱い
そもそも羽毛布団に使われる素材は、水に弱いものが多いです。
仮に洗濯できても、すぐに傷んでしまうことがあります。
洗濯機に入らない
普段から利用されている人はお分かりかもしれませんが、羽毛布団のサイズは思っている以上に大きいです。
そのため、家庭用の洗濯機だと中々入りません。
洗濯機に入れられるのは、せいぜい夏用の薄掛けダウンといったところでしょうか。
また、入ったとしてもギリギリのケースが多いです。
ギリギリの状態で無理に洗濯をかけると、圧力が加わって素材が傷んだり洗濯機が故障したりする恐れがあります。
そうなると、元も子もないでしょう。
洗濯機の故障も踏まえると、安易に家で洗濯することはおすすめできません。
手洗いも難しい
「洗濯機がダメなら手洗いで」とお考えになる人もいるでしょう。
手洗いなら比較的楽に思えるかもしれませんが、水洗いした直後の布団というのは意外と重いです。
そのため、布団を持ち上げようとする際に、側生地が破れて使い物にならなくなるケースがあります。
こうしたことを踏まえると、手洗いも難しいでしょう。
乾燥作業が非常に大変
どんな衣類や布団にも言えることですが、カビやダニを落とすためには、乾燥までしっかり行わなければなりません。
ところが、羽毛布団は乾燥作業も非常に大変です。
羽毛布団を乾燥させるためには、まず晴れた日が2~3日続く日を選ぶ必要があります。
そうした中、干しながら中の羽毛をほぐし、裏返してまた干すを繰り返します。
何度も何度も・・・と長い作業を行い、初めて一連の洗濯作業が完了します。
というのも、羽毛布団は中の羽毛が飛び出さないように、生地を詰めて隙間が小さくなるように加工されています。
羽毛布団の洗濯はリスクがあるだけではなく、労力も大きく消費してしまいます。
家以外で羽毛布団を洗濯する方法
羽毛布団を洗濯する方法は、家に限った話ではありません。
こちらでは、羽毛布団の洗濯をサポートしてくれるサービスを紹介いたします。
コインランドリーを利用する
コインランドリーでは、羽毛布団を洗濯することができます。
洗濯機のサイズも家庭用に比べて圧倒的に大きいので、キツキツになる心配はないでしょう。
さらに、乾燥機も使用できるというメリットがあります。
ただ、コインランドリーに設置されている乾燥機は時間制限があり、1度につき長くて60分といったところです。
先ほども解説した通り、羽毛布団は乾燥させるまでに長い時間を要します。
乾燥が上手くいかない場合は、別途自分で乾燥作業を行う必要があります。
また、コインランドリーの乾燥機によっては、80℃以上の高温熱風が発せられます。
高温の熱風は生地にダメージを与えてしまい、布団の劣化に繋がります。
ですから、コインランドリーの乾燥機を利用する際は、事前に何℃で行われるか確認しておくとよいでしょう。
クリーニング店を利用する
「自分で洗濯するのが心配、コインランドリーでやるのも心配」という人に、おすすめなのがクリーニング店です。
クリーニング店では、プロが直々に作業を行います。
また、使用する洗濯機や乾燥機も専用の物なので、機械によって起きかねない生地の劣化対策もバッチリです。
そのため、一番安全な方法と言えるでしょう。
デメリットはコインランドリーに比べて料金が高いことや、お店まで布団を運ばなければいけないことでしょうか。
ただ、羽毛布団を洗濯するとはいっても、毎日や毎週のようにやる必要はありません。
1年に1回~2回程度と考えれば、妥協できる人も多いのではないでしょうか。
水洗い禁止の洗濯表示タグがあっても出せる?
クリーニングは、水洗い禁止の洗濯表示タグがあっても受け付けてくれることが多いです。
なぜなら、洗濯表示タグの水洗い不可マークというのは、基本的に家庭内で洗濯する場合のことを指すからです。
つまり、クリーニング店に出す場合は、対象外であることを指します。
クリーニング店で行う洗濯は、プロの人が専用の機械を使用して作業に取りかかります。
ただ、中には洗濯不可と判断され、受け付けてもらえないこともあります。
心配な人は、事前に確認しておくとよいでしょう。
また、対応してくれるアイテムは店ごとに基準が異なります。
そのため、1つの店舗で断られたからと諦めずに、他の店舗も根気強く当たってみましょう。
宅配クリーニング店にお願いする
大まかな部分は通常のクリーニング店と同じですが、こちらは自宅まで布団を取りに来てくれるというメリットがあります。
例えば、「車を持っていないから布団を運べない」、「普段忙しくて布団を運ぶ時間がない」といった人でも安心してお願いできます。
デメリットは、通常のクリーニング店よりも料金が高いということです。※料金が高いのは、配送によるコストがかかってしまうから。
しかし、2枚~4枚と複数で出せば1枚相当の料金が安くなることがあります。
詳しくは、布団の宅配クリーニングをまとめた記事に書いてありますので、よろしければ一度ご覧になってみてください。

どうしても家で羽毛布団を洗濯したい場合は?
どうしても家で羽毛布団を洗濯したい場合は、リスクがかかることを頭に入れた上で取りかかるようにしましょう。
それか汚れがあまり酷くないようであれば、洗濯ではなく中性洗剤をタオルに付けて拭き取るのも良いでしょう。
小さな汚れや薄い汚れなら、中性洗剤を使って拭き取るだけでも落ちることが多いです。
まとめ
羽毛布団は家でも洗濯できないことはないですが、やり方を間違えると大きく傷む恐れがあります。
特に高級素材が使われていると、失敗したときのショックは大きいでしょう。
後々悲しい思いをするぐらいであれば、多少お金がかかっても、コインランドリーやクリーニング店を利用したほうが満足する結果になるのではないでしょうか?
羽毛布団の性質を今一度見直し、あなたにとってベストな判断をしていただければ幸いです。