- スーツにアイロンをかけたいけどやり方が分からない
- ジャケットとスラックスの両方を教えてほしい
- スーツにアイロンがけをやるときは、用意するものってあるのかな?
- そもそもスーツってアイロンがけできるの?
今回はこうした疑問が解決できる内容となっております。
なぜなら、私自身スーツのアイロンがけを経験したことがあるからです。
そのため、私の経験に沿った内容をそのままあなたに伝えられます。
本記事をご覧いただくことで、スーツのアイロンがけについて詳しくなれるでしょう。
スーツにアイロンがけはできる?5つの注意点と解説
そもそも「スーツはアイロンがけできるのか?」と疑問を抱かれている人も多いことでしょう。
ですが、結論を申しますと、スーツはアイロンがけを行うことは可能です。
私自身、実際に行ったことがあるため、アイロンがけはできるものと認識していただいて大丈夫です。
ただ、スーツをアイロンがけする場合、いくつか気を付けていただきたい点がございます。
洗濯表示タグをチェックする
最初に洗濯表示タグをチェックしましょう。
洗濯表示タグとは、衣類を洗濯や乾燥する上での指定が、絵と文字で記載されているタグのことです。
例えば、「水温40℃まで」、「水洗い禁止」といった感じですね。
そして、アイロンがけを不可とするマークもあります。
ご自身のスーツのタグを見て、該当するものがありましたら、アイロンがけは止めておきましょう。
また、アイロンがけはできても、上限温度が指定されていることもあります。
表示タグは、どんな衣類にも付いているので、必ずチェックしておいてくださいね。
温度設定に気を付ける
素材ごとに最適な温度は異なります。
例えば、ウールやカシミヤ、シルク、ポリエステルだと、140℃~160℃が目安の温度です。
一方、綿や麻になると、180℃~200℃と少し高めになります。
しかし、スーツの場合、混紡されていることが多く、素材単体で判断するのは危ないです。
そのため、温度については洗濯表示タグを参考にしましょう。
アイロンの温度指定については、以下の通りです。

底面温度110℃が上限

底面温度150℃が上限

底面温度200℃が上限
優しく当てる
アイロンがけの際、ついついゴシゴシやってしまう人も多いのではないでしょうか。
しかし、力を入れすぎると、逆にスーツのラインが崩れてしまいます。
スーツをアイロンがけする際は、優しく丁寧に撫でるような感覚で行いましょう。
スチーマーで水分を含ませる
スーツのシワや臭いを対策する上でカギとなるのが水分です。
スチーム機能付きのアイロンなら、スーツに水分を含ませられるので、スチームアイロンを持っておくとよいでしょう。
スチーム付きのアイロンがない場合は、霧吹きを使って水分を含ませるのもアリです。
アイロンがけするときは当て布を敷く
アイロンがけするときは、当て布を敷きましょう。
アイロンを直接当ててしまうと、生地が傷んでしまう恐れがあります。
洗濯表示タグのアイロンマークの下に「~(波線)」が付いていることが多いですが、これは当て布を意味します。
中には付いていないケースもありますが、当て布を付けて損はないので、アイロンがけする際には用意しておきましょう。
スーツのアイロンがけをやるときに用意するもの
次にスーツのアイロンがけを行う際に、用意しておくものをご紹介いたします。
当て布
注意点でも解説した通りです。
生地が傷むのを防止するために使用します。
スチームアイロン
こちらも注意点で解説した通りです。
スチームアイロンでなくても、アイロンがけはできますが、スチームアイロンでやったほうが利便性は高まります。
アイロン台
床や机にそのままアイロンをかけるのは危険なので、専用のアイロン台を用意しましょう。
こちらは人体型なのでスムーズにアイロンがけができます。軽量なのもポイントが高い人気商品です。
ブラシ
スーツをブラッシングするときに使います。
アイロンがけによって繊維は寝込んでしまうため、これを起こすために必要です。
実践!スーツのアイロンがけのやり方(ジャケット編)
注意点と用意するものもご理解いただけたところで、ここからはアイロンがけのやり方を解説していきます。
まずは、ジャケットから見てまいりましょう。
①肩から袖
最初に肩から袖をやります。
アイロン台にジャケットを着せるように置き、肩から袖にかけて優しくなでるようにアイロンを当てましょう。
また、この時アイロンを使っていないほうの手でシワを伸ばすことで、より効果的です。
②前身頃
前身頃とは、衣類の前の部分のことです。
前身頃をアイロンがけする際は、左右片面ずつ軽くプレスします。
襟の折り目は、裏からかけて形を整えましょう。
③襟
襟は裏側からアイロンをかけます。
芯地を引っ張りながらシワを伸ばしましょう。
また、温かい内に手で形を整えてください。
④後身頃
後見頃は、アイロン台を背中と見立ててジャケットを着させてあげます。
そして、背中の中央の縫い目から外側に広げるようにアイロンをかけましょう。
⑤吊り干し
ここまでの作業でジャケットのアイロンがけは完了です。
アイロンがけが終わった後は、熱が取れるまでしばらく吊り干しします。
干し終わったら、後は軽くブラッシングしてあげてください。
ブラッシングすることで、熱によって寝てしまった繊維を起こすことができます。
実践!スーツのアイロンがけのやり方(スラックス編)
続いて、スラックスをアイロンがけするときのやり方を解説いたします。
①腰回り
スラックスをアイロン台に着せるようにセットし、裏地からプレスします。
前面と後面で分けて行いましょう。
そして、手で前後左右に引っ張ってシワを伸ばします。
②膝
膝をかけるときは、片方ずつアイロン台の上に載せます。
センターラインが残っている場合は、それに沿ってアイロンをかけます。
また、アイロンを若干浮かせて螺旋状にスチームを当てることで、たるみが取れやすくなりますよ。
③裾
内側から丁寧にアイロンをかけます。
意外と見落としやすい部分でもあるので、裾もきちんと行ってあげましょう。
④吊り干し
スラックスも同様です。
一連の作業が完了しましたら、吊り干しとブラッシングを行ってあげてください。
シワ対策以外にも!スーツのアイロンがけを行うメリット
スーツのアイロンがけといったら、基本的にシワ対策のイメージが強いでしょう。
しかし、スーツのアイロンがけはシワ対策以外でもメリットがあります。
殺菌・消臭効果がある
アイロンの熱には、菌を消滅させる効果があります。
臭いの元となる雑菌が消滅することで、結果として消臭効果をもたらしてくれます。
汗をかきやすい暑い時期こそ、アイロンが活躍するときではないでしょうか。
クリーニングに出す頻度が減る
スーツをクリーニングに出す目的は、汚れや臭い落とし、シワ取りではないでしょうか。
しかし、アイロンでシワ取りが上手くいけば、わざわざクリーニングに出す必要はありません。
汚れや臭いに関しても洗濯で解決できるので、洗濯と上手く組み合わせれば、クリーニング費用を大きく節約できます。
スーツの洗濯方法については、詳しくは下記記事にまとめていますので、よろしければ一度ご覧になってみてください。
アイロン以外でスーツのシワを取る方法
本記事では、ここまでアイロンがけのやり方を解説してきました。
しかし、アイロンがけ以外でもシワ対策する方法はあります。
本段落では、2つの方法をまとめました。
お風呂に吊り干し
シワ取りの穴場スポットとも言えるのがお風呂です。
お風呂場でモクモクと舞い上がる蒸気は、スーツのシワを取ることができてしまいます。
ポイントなのは、お風呂上がり直後ということです。
時間が経つと蒸気は消えてしまうので、お風呂から出た直後にスーツを干しましょう。
約1時間浴槽で干したら、その後は部屋干しします。
そうすることで、シワを取り除けます。
この方法は出張先のお風呂場かとでもできるので、手元にアイロンがないときはぜひ実践してみてください。
スプレーして干す
スプレーで霧吹きし、湿らせるだけでもスーツのシワ取りに有効です。
スプレーでスーツを湿らせたら、時間をかけて乾かしましょう。
このように、アイロンがけを行わずともシワ対策はできます。
しかし、これらのやり方は簡単なケア程度に過ぎません。
洗濯で例えるのなら、洗浄力を弱めて洗うような感じです。
本格的にシワを取りたい場合は、やはりアイロンがけを行うのがベストです。
まとめ
スーツを着ていると、必ずシワや臭いなどのトラブルに悩まされます。
特にシワは見た目に表れてしまうので、第三者からだらしない目で見られることもあります。
アイロンがけのやり方をマスターすれば、クリーニングの費用を節約できますし、外でスーツを着用する際にビシッと決められます。
あなた自身あるいは、あなたの大事なご家族が外でカッコよくスーツを着るためにも、本記事でお話したアイロンがけのやり方をマスターしましょう。