汚れた洗濯機での洗濯は、服の汚れが落ちなかったり臭いが落ちなかったりと効果は得られません。
こうした事態を避けるためには、定期的に洗濯機の掃除を行ってあげる必要があります。
そこで本記事では、洗濯機の掃除のやり方をまとめました。
洗濯機の掃除を行う上で、参考にしてみてください。
洗濯機の汚れの種類と原因
洗濯機につく汚れは主に5種類あります。
1種類ずつ紹介いたします。
洋服の汚れ
洋服につく汚れといえば、汗や皮脂、食べこぼし、飲みこぼし、ポケットから取り忘れていたティッシュや紙など、様々なものが該当します。
それらを洗濯機の中に入れれば、服についた汚れは落ちても洗濯槽にゴミとして蓄積されていきます。
蓄積された結果、大きな汚れや黒カビになってしまうのです。
石鹸カス
粉タイプの洗剤は溶け残ったもの、液体タイプの洗剤は洗剤投入口に残ったものが固まって石鹸カスになることがあります。
石鹸カスは少しずつ溜まっていくので、定期的にチェックしましょう。
ホコリ
気が付くと溜まるホコリですが、洗濯機も例外ではありません。
洗濯機の場合、空気に触れにくい機械の後ろ側や壁の隙間、洗濯パンに溜まりやすいです。
水垢
水垢とは、その名の通り水によってできた汚れのことです。
正確には水というよりは、水に含まれるカルシウムやミネラル分が固まったことでできます。
洗濯機以外でも、やかんやボイラーなど、水分を経由するアイテムに付着しているのが特徴です。
水垢は洗濯物に直接影響を及ぼすことは少ないですが、放置したままにしておくと落ちにくくなります。
そのため、早い内から対処しましょう。
黒カビ
黒カビは、ここまで話した原因が重なることで発生します。
洗濯機についたゴミは、カビによって栄養そのものです。
洗濯機についた黒い点状の汚れや異臭は、黒カビによるものだと思っておきましょう。
洗濯機を掃除するときに用意するもの
洗濯機を掃除する際には、事前にいくつか用意してもらいたいものがあります。
本段落では、必要なアイテムをピックアップしました!
クリーナーor重曹
洗濯機の核ともいえる洗濯槽を掃除する際は、クリーナーか重曹を使って掃除します。
塩素系クリーナー
塩素系クリーナーは、強力な洗浄力や洗浄効果を誇ります。
裏にこびりついている見えない汚れまで綺麗に落としてくれます。
また、汚れやカビを分解することができるため、後からゴミを取る作業も不要です。
40分もあれば完了するぐらいなので、手早く済ませたい人は塩素系クリーナーをおすすめします。
ただ、使用後しばらくは塩素系独特な臭いを発したり、酸性のものと混ぜると有毒なガスを発生しりするというデメリットがあります。
使用の際は、これら2点に気を付けましょう。
酸素系クリーナー
酸素系クリーナーは、強い発泡力を生かしてこびりついたカビを取り除くことができます。
独特な臭いが出ないため、不快な思いをする必要はありません。
ただ、酸素系クリーナーは、塩素系クリーナーに比べて汚れを取り除くまでに時間を要します。
塩素系は40分程度ですが、酸素系は最低でも6~7時間は要するでしょう。
また、塩素系のように汚れが分解されるわけではないので、後で取り除く作業が必要です。
浮いた汚れを取り除く必要があるため、洗濯機の構造上、ドラム式のタイプには使えません。
実際、メーカーによっては酸素系を推奨していないところも多く、基本的には塩素系クリーナーが推奨されています。
酸素系クリーナーは、縦型の洗濯機であることや長時間洗濯機を使わなくてもいいという人に向いています。
重曹
重曹は上記2つに比べて洗浄力は弱めですが、身体に安全な成分でできています。
主に皮脂汚れやヌメっとした汚れを落とすのに活躍します。
ただ、酸素系クリーナーと同様に汚れを落とすのに6~7時間ぐらい掛かること、浮いてきた汚れを別途取り除く必要があります。
したがって、重曹もドラム式の洗濯機では使用できません。
重曹は「縦型の洗濯機」、「定期的に洗濯機の掃除をしていて汚れが目立っていない」、「洗濯機を長時間使わなくてもいい」という場合に使用するといいでしょう。
歯ブラシ
ゴミ取りフィルターやフィルターなど、細かい部品についた汚れを取るときに使用します。
大きいブラシだと入りきらないことが多いので、歯ブラシがちょうどいいです。
タオル
最後の仕上げで洗濯機全体を拭き取るときに使用します。
簡単に持てる雑巾と同じぐらいのサイズが好ましいです。
針金タイプのハンガー&ストッキング
洗濯パンを掃除するときに使用します。
針金タイプのハンガーにストッキングを組み合わせることで、手が届かない狭い部分のゴミを取り除くことができます。
ゴミすくいネット、網
酸素系クリーナーや重曹で洗浄すると、汚れが浮かんできます。
そうしたとき、ゴミすくいネットや網を活用して浮かんできた汚れを取り除きます。
バケツ
ゴミすくいネットや網で取った汚れを移す場所として用いります。
ゴミ箱やゴミ袋でも構いません。
キッチンペーパー
細かい部品の汚れを拭き取るときに使用します。
事前にお湯をかけたりつけ置きしたりすることで、汚れが落ちやすくなります。
浴室用洗剤
中々汚れが落ちないときに使用します。
ただ、洗剤は一度付くと落とすまでに時間が掛かるので、部品などの小さいアイテムに使用するのがいいでしょう。
洗濯機の掃除のやり方は?2つの方法を紹介~洗濯槽編~
洗濯機の掃除を行う上で一番肝となるのが洗濯槽です。
洗濯槽の掃除は、「塩素系クリーナー・酸素系クリーナー・重曹」いずれかの方法で行うのが一般的です。
各アイテムにて掃除のやり方をまとめましたので見てまいりましょう。
塩素系クリーナー
塩素系クリーナーを使ったやり方は、以下の通りです。
- クリーナーを洗濯槽に入れる:規定の量を守る
- 洗濯槽の中に水を溜める:ドラム式の場合、水を溜めてから蓋を開けることはできないため、洗濯機の電源を入れてからクリーナーを投入、洗濯ボタンを押すことが多い
- 洗濯機を標準コースで回す
- コースの終了と同時に掃除も完了
- 蓋を開けて洗濯槽を乾燥させておく
このように、塩素系クリーナーはシンプルなやり方で済ませられます。
時間は約40分、汚れの除去作業も不要なので一番手軽に行えます!
酸素系クリーナー&重曹
酸素系クリーナーと重曹は、基本的に同じやり方となりますのでセットで解説いたします。
以下、やり方です!
- ゴミ取り用ネットを外す:酸素系と重曹は汚れを分解できないため、ゴミ取りネットを付けたままだと洗浄中に汚れが溜まってしまう。洗浄の邪魔になることも
- 洗濯槽の中にお湯を入れる:酸素系クリーナーと重曹の成分は、40~50℃のお湯が一番働きやすい
- 酸素系クリーナーor重曹を入れる:酸素系クリーナーは規定量、重曹は200gほど入れる
- 標準コースで洗浄開始
- 10分ほど回したら洗浄をストップし、6時間ほど放置する:放置している間にクリーナー(重曹)の成分が働いて、洗濯槽にこびりついていたカビが浮かんでくる
- 再度洗濯機を回す:時間は5分ほど
- ゴミを除去する:ゴミ救いネットや網などを活用する。また、ゴミが残っていると洗濯機が詰まりやすくなるため、きちんと取り除いておく
- すすぎ洗い→ゴミの除去を繰り返す:1回だけでは全部除き切れないので、ゴミが出なくなるまですすぎと除去を繰り返す
- 完了したら蓋を開けたまま乾燥させる
酸素系クリーナーと重曹は少し手間ではありますが、塩素系独特な臭いが気になる場合や酸性と混じり合う心配があるときは、こちらのやり方をおすすめします。
また、酸素系クリーナーは泡が発生します。洗濯機を回して泡の勢いが落ち着くまでは、目を離さないようにしましょう。
溢れそうなときは一度洗濯機を停止し、洗面器などで排水をして水位を調整しましょう。
洗濯槽だけではない!細かい部分の掃除方法
洗濯槽の掃除に目が行きがちですが、それ以外の部分も綺麗にする必要があります。
本段落では、洗濯槽以外の掃除方法をまとめました。
細かい部品
ここでいう細かい部品とは、洗剤投入口・糸くずフィルター・乾燥フィルター・排水フィルターなどが該当します。※洗濯機のタイプによっては、付いていない部品もあります。
これらも汚れたままだと、洗濯物に汚れが付着しやすくなります。
ですので、以下の手順でパーツを1つずつお掃除しましょう!
- パーツを取り外す
- 40℃~50℃のお湯をかけるor少しの間浸け置きする ※お湯は汚れを落としやすくするため
- 歯ブラシやキッチンペーパーを使って汚れを落とす ※フィルター類は先にゴミを取り出しておく
- 汚れが落ちない場合は、浴室用洗剤を使用する
- その後乾かし、乾いたら部品を元の位置に戻す
洗濯パン
洗濯パンとは、洗濯機を支える土台のことです。
洗濯パンは、主にホコリが溜まる傾向にあります。
掃除方法は2つありますので、それぞれご紹介いたします。
洗濯機を動かして丸ごと拭き取る
これは言葉の通り、洗濯機そのものを少し移動させて、その間に洗濯パンを丸ごと拭き取ってしまうというやり方です。
動かすのが少し大変ではありますが、汚れが目に見えるので掃除もやりやすいでしょう。
ハンガーストッキングの活用
ハンガーストッキングとは、ハンガーとストッキングを組み合わせて作られたアイテムです。
ハンガーの細さとストッキングの静電気の特性を活かし、狭い隙間の掃除に役立てられます。
針金タイプのハンガーとストッキングの2つあるだけで作ることができます。
作り方は以下の通りです!
- ハンガーのフックと下の部分を掴んで、それぞれを引っ張る。ひし形のように形を整える
- ハンガーにストッキングを装着させる
- ストッキングがピンとなるように張る。余った部分はフックに巻き付ける。
使い方は至ってシンプルで、狭い隙間にハンガーストッキングを入れ込んでホコリを吸着させるだけです。
これだけで楽々ホコリを取ることができるので、洗濯機を動かしたくない場合はこの方法を活用されてはいかがでしょうか?
やり方・使い方は、下記動画でも解説されていますので参考にしてみてください!
洗濯機全体
タオルを用いて洗濯機全体もふいて拭いてあげましょう。
フタや洗濯槽のフチなど、細かいところまでしっかりと拭いてください。
また、拭いても全然落ちない場合は、お湯をかけることで落ちやすくなります。
温度の目安は40℃~50℃です!
洗濯機を汚れにくくするには?4つの方法
洗濯機を掃除して汚れを落とすことは大事ですが、汚れにくくなるに越した事はありません。
本段落では、洗濯機を汚れにくくするための方法をまとめました。
今後の対策も踏まえて参考にしてみてください。
掃除は1ヶ月に1回は行う
洗濯機の汚れはあっという間に溜まります。
そのため、最低でも1ヶ月に1回は行うようにしましょう。
逆に月1の頻度に掃除を行っていれば、綺麗な状態を保てます。
洗濯機のフタは閉めない
洗濯機のフタを閉めるのは、洗濯時に留めて普段は開けたままにしておきましょう。
なぜなら、フタを閉めるとカビの大好物とも言える湿気がこもるからです。
湿気を上げないためには、フタを開けたままにしてなるべく乾燥状態をキープする必要があります。
汚れた衣類を洗濯機に入れたままにしない
脱いだ服や使用した衣類を洗濯機に入れたままにする人も多いのではないでしょうか。
しかし、汚れた衣類を入れたままにすると、その間に汚れが溜まっていきます。
洗濯機に入れるのはあくまでも洗濯の直前にして、それ以外のときは洗濯カゴに入れておきましょう。
洗剤や柔軟剤は適量を守る
洗剤や柔軟剤を入れるとき、洗浄力を高めようと大量に入れてはいませんか?
しかし、大量に入れてしまうと溶け残りが起きやすくなり、石鹸カスの原因となります。
洗剤や柔軟剤を使用する際は、商品ごとの説明欄(パッケージ)に記載された適量を守りましょう。
自分で掃除をするのが難しい場合は業者に依頼するのも
長年掃除していなかったなどの理由から、全然汚れが取れないこともあるのではないでしょうか?
そうした場合は、プロの業者に依頼するのが無難です。
プロの業者であれば、専門の器材を用いて掃除をしてくれますので、細かい部分の汚れまで落としてくれます。
そのため、汚れが落ちずにお悩みの人は、業者への依頼も検討してみてください。
まとめ
洗濯機は、衣類を綺麗に洗うためにあります。
それにも関わらず、洗濯機の汚れが原因で洗濯の効果が得られないのは悲しいですよね。
衣類を毎日綺麗に洗濯するためにも、せめて1ヶ月に1度は掃除してあげましょう。
本記事でお話したやり方・方法を参考にし、ぜひ綺麗に掃除してみてください。