洗濯豆知識

実は多い!洗濯洗剤の種類6選を紹介!どれが一番向いている?

洗濯を行う上で、必須となるのが洗剤です。

しかし、洗濯洗剤といっても一括りにできるものではなく、細かい種類があります。

洗濯に慣れていない人からすれば、以下の疑問が生じるのではないでしょうか。

  • 洗濯洗剤の種類って、どんなものがあるの?
  • 自分はどの洗剤を使えばいいの?

そこで本記事では、こうした疑問や悩みが解決できるように、洗濯洗剤の種類についてまとめました。

どんなものがある?洗濯洗剤の種類6選

洗濯洗剤は、大きく分けて6種類あります。

早速見てまいりましょう。

①粉末洗剤

粉末洗剤は、その名の通り粉状になっている洗剤のことです。

アタックやアリエール、ボールドで有名ですね。

粉末が溶けた後に、弱アルカリ性に変化する仕組みとなっています。

弱アルカリ性は洗浄力が強く、黄ばみやシミなどの頑固な汚れを落とすのにも効果的です。

また、商品によっては酵素や蛍光増白剤が入っているものもあります。

これらは白いものを、より白くする効果があるので、タオルなどのアイテムを洗濯する際にも役立ちます。

洗浄力が強くて洗剤量も少なくて済むので、コストも抑えやすいです。

しかし、一方で洗剤が溶けにくいというデメリットもあります。

水温が低いと洗剤が溶け切らず、衣類に付着してしまうことがあるため、洗濯時は40℃以上のぬるま湯で行いましょう。

すすぎも忘れずに!

また、洗浄力が強いせいで色落ちがしやすく、素材によっては傷んでしまうこともあります。

スーツやブラウス、セーターなど、デリケートな衣類とは相性が悪いでしょう。

メリット ・洗浄力が強い、洗剤量が少なくて済む
・タオルなどの白いアイテムにも効果的
・コストを抑えられる
デメリット ・洗剤が溶けにくい、1回のすすぎでは足りないことも
・デリケートな素材を洗うのには向いていない

粉末洗剤が向いている人

以下の項目に該当する人は、粉末洗剤が向いているでしょう。

  • 洗濯物が多い
  • 黄ばみやシミなど、頑固な汚れが付いている
  • 洗濯にかけるコストを抑えたい
  • タオルなどの白いアイテムを清潔に保ちたい

②液体洗剤

液体洗剤は、元々液体状になっている洗剤のことです。粉末洗剤と並んで主流で使われています。

こちらもアタックやボールドなどが有名ですね。

市販の液体洗剤は基本的に中性洗剤が使われており、弱アルカリ性と比べて生地への負担は弱いです。

そのため、デリケートな衣類を洗濯する際に役立ちます。

水にも溶けやすく、すすぎを1回で完了できるので時短・節水効果もあります。

一方、弱アルカリ性よりも洗浄力が弱いため、粉末洗剤に比べて汚れは落としにくいです。

ただ、商品によっては界面活性剤や酵素を入れることで、汚れが落ちやすいように工夫されています。

一概に汚れが落ちにくいとも言い切れず、あくまでも粉末洗剤には劣るという風に捉えてくとよいでしょう。

界面活性剤や酵素については、後ほど詳しく解説いたします。
メリット ・液体だから洗剤が溶けやすい、時短・節水効果あり
・デリケートな衣類を洗濯しやすい
デメリット ・粉末タイプに比べて洗浄力は弱い、頑固な汚れを落とすのには向いていない

液体洗剤が向いている人

以下の項目に該当する人は、液体洗剤が向いているでしょう。

  • デリケートな衣類を洗濯したい
  • 衣類の汚れが少ない
  • 洗濯を早く済ませたい
  • 水道代を抑えたい

③ジェルボール洗剤

ジェルボール洗剤は、スライムのようにジェル状になっている洗剤のことです。

昨今少しずつ注目を浴びています。

ジェルボール洗剤は、液体洗剤と同様に中性洗剤です。

しかし、泡立ちを促す成分が配合されているため、洗浄力の強さは粉末洗剤にも引けを取りません。

また、ジェルは袋に1個ずつ分けられているため、計量せずに入れることができます。

計量の手間が省けるのは、ありがたいですね。

ただ、見方によってはデメリットに感じることもあります。

良くも悪くも計量を調整できないので、洗濯量が少ないときも同じ量を使用しなければなりません。

洗濯量次第では、コスパが悪いでしょう。

耐熱温度も35℃以内と低いので、夏場は保管に注意する必要があります。

あんまり暑い場所に保管していると、ジェルが溶けてしまいます、
メリット ・量の調整を行いやすい、計量の必要なし
・洗浄力が強い
デメリット ・洗濯物が多いとコスパが悪くなることも
・耐熱温度が35℃以内と低い

ジェルボール洗剤が向いている人

以下の項目に該当する人は、ジェルボール洗剤が向いているでしょう。

  • 洗濯物の量が多い
  • 計量の手間を省きたい
  • 弱アルカリ性に頼らず、強力な洗浄力を求めている

④おしゃれ着用洗剤

おしゃれ着用洗剤は、ウールやシルクなどのデリケートな素材を洗濯するために作られた洗剤です。

中性洗剤が使われており、衣類の色落ちや生地への負担を抑えてくれます。

液体洗剤よりも洗浄力が弱いため、デリケートな衣類の洗濯時には大活躍するでしょう。

ただ、洗浄力が弱いので、シミや黄ばみなどの汚れを落とすのには向いていません。

そのため、毎日(特に夏)使用するのは止めておいたほうがいいでしょう。

メリット ・デリケートな衣類の洗濯に効果的
・衣類へのダメージや色落ちのリスクを抑えたい
デメリット ・洗浄力は弱め、頑固な汚れを落とすのには向いていない
・毎日の使用には向いていない

おしゃれ着用洗剤が向いている人

以下の項目に該当する人は、おしゃれ着用洗剤が向いているでしょう。

  • ウールやシルクなどの素材を洗濯したい
  • 服に大した汚れが付いていない
  • 衣類への負担をなるべく抑えたい

⑤石鹸洗剤

石鹸洗剤は、天然由来で作られた洗剤です。

赤ちゃんや肌荒れで悩んでいる人の衣類でも安心して使うことができます。

また、弱アルカリ性なので洗浄力が強いのもポイントです。

粉末と液体で2種類あるため、ご自身の好みに合わせて選ぶとよいでしょう。

ただし、洗剤が少々高かったり、洗濯槽に汚れが溜まりやすかったりとデメリットもあります。

日常的に使用するのには向いていないでしょう。

メリット ・天然由来だから肌に優しい
・洗浄力が強い
デメリット ・洗剤の料金が高め
・洗濯槽に汚れが溜まりやすい

石鹸洗剤が向いている人

以下の項目に該当する人は、石鹸洗剤が向いているでしょう。

  • 赤ちゃん、小さなお子さんがいる
  • 家族に肌が弱い人がいる
  • 頑固な汚れを落としたい

⑥部分洗い(干し)用洗剤

部分洗い(干し)用洗剤は、部分的な汚れを落とすための洗剤です。

洗濯前に、汚れが気になる部分に洗剤を付け、軽くもみほぐしましょう。

洗剤はスプレータイプやスティックタイプ、固形石鹸で洗うタイプなど様々です。

部分的な汚れを落とすのに特化しているため、他の衣類とセットで洗濯するときにも役立ちます。

例えば・・

  • 他の衣類とまとめて洗濯したいけど、他の衣類へのダメージや色落ちのリスクを抑えたい。
  • 別々に洗濯すると水道代が無駄になる。

このような場合でも部分洗い用洗剤があれば、別途洗濯する必要はありませんし、他の衣類へのダメージを恐れる心配はありません。

中性洗剤を使っても、部分洗い用洗剤による下準備のおかげで頑固な汚れが落ちやすくなります。

デメリットはこれといってありませんが、下準備が必要なため、忙しい人からすると少々手間に感じるかもしれません。

そのため、普段から使う洗剤というよりは、厄介な汚れが付着したときのサポートを行う洗剤だと思っておきましょう。

また、部分洗い洗剤ですが、食器用洗剤で代用することもできます。
メリット ・一部分の汚れを落とすことに特化されている
・デリケートな衣類と一緒に洗濯するときに便利
デメリット ・下準備する必要があるので、忙しい人からすれば少々手間

部分洗い用洗剤が向いている人

以下の項目に該当する人は、部分洗い用洗剤が向いているでしょう。

  • 他の衣類とまとめて洗濯したい
  • 衣類全体へのダメージを抑えたい方、部分的な汚れを落とすことに集中したい

これも知っておきたい!洗濯洗剤に含まれている成分

洗濯洗剤を見ると、パッケージなどに成分表示が書かれていることがあります。

洗剤に詳しくない人からすれば、成分の効果も知らないという人が多いのではないでしょうか。

本段落では、洗濯洗剤に含まれている5種類の成分をピックアップしました。

成分のことも理解しておくことで、ご自身に合った洗剤を選びやすくなります。

界面活性剤

界面活性剤は、洗剤の主成分で汚れを落とす働きがあります。

汚れ(油など)というのは、通常水洗いだけでは落とすことができません。

なぜなら、水や汚れは本来混ざり合わず、反発し合ってしまうからです。

例えば、油が付いた食器を洗うときでも、水洗いだけだと中々落ちませんよね。

しかし、そこで活躍するのが界面活性剤です。

界面活性剤には、水と油など反発し合ってしまう成分同士を混ざりやすくし、汚れを落としやすくする効果があります。

食器を洗うときでも汚れが落ちやすくなるのは、界面活性剤が働いているおかげなのです。

ただし、洗剤の使用量が多すぎると、規定のすすぎ回数でも泡が落ち切らず、逆に洗浄力が弱まることがあります。

洗剤を使用する際は、規定の量を守りましょう!

アルカリ剤

アルカリ剤は、洗濯液にあるアルカリ性を調整する役割があります。

アルカリ性が上手く調整されることで、衣服と汚れの繊維の繋がりを弱くして洗浄力を高めてくれます。

弱アルカリ性の洗剤の洗浄力が強いのは、このためです。

ただ、洗剤の種類でも解説しましたが、洗浄力が強くなると色落ちしやすくなったり生地が傷みやすくなったりします。

濃い衣類やデリケートな素材の衣類を洗濯するときは要注意です。

水軟化剤

水軟化剤は、水を柔らかくして洗浄力を高める成分です。

水を柔らかくすると言われても、イマイチピンと来ないかもしれません。

というのも、水には硬水と軟水の2種類ありますが、硬水よりも軟水のほうが洗浄力は高いです。

水軟化剤には、硬水の元となるカルシウムやマグネシウムなど、水の中の金属イオン成分を取り除く効果があります。

これにより、水は柔らかくなり洗浄力を高めることに繋がるのです。

日本の水は欧米諸国に比べて軟水ではありますが、柔らかくするに越した事はありません。

蛍光増白剤

蛍光増白剤は、見た目を白く見せてくれる成分です。

無蛍光洗剤使用を付けておくと、紫外線に当たったときに発光し、衣類が白くなるという仕組みになっています。

衣類をより白く見せたいという場合は、蛍光増白剤を使用されるとよいでしょう。

ただし、無蛍光洗剤使用など、何かしら指定の表示がある場合は使用できません。

酵素

酵素は、衣類の繊維の奥に潜む脂質やタンパク質を分解・除去する役割があります。

酵素のおかげで洗浄力が強くなるので、界面活性剤のサポートとして活躍してくれます。

また、酵素は37℃前後で活発になります。

酵素が含まれている洗剤を使用する際は、37℃前後のぬるま湯を用意しましょう。

ただし、絹やウール繊維は分解して傷付ける可能性があるため、デリケートな素材の使用には向いていないでしょう。

洗濯洗剤を使うときの注意点

洗濯の必需品とも言える洗濯洗剤ですが、使い方次第では逆効果になる恐れがあります。

本段落では、洗濯洗剤を使うときの注意点をまとめました。

衣類の洗濯表示タグをチェックする

洗濯前に行っていただきたいのが、衣類に付いている洗濯表示タグの確認です。

一見そのまま洗えそうな衣類でも、タグを確認すると「水洗い不可」や「水温30℃以内」などと記載されていることがあります。

タグの指定を守らずに洗濯してしまうと、衣類が傷んでしまう可能性があります。

そのため、洗濯前には必ず表示タグを確認しましょう。

規定の量を守る

洗剤のパッケージを見て頂けたら分かるかと思いますが、洗剤の使用量には規定があります。

洗剤の量が少なすぎると汚れは落ち切らないですし、多すぎても洗剤が溶け残って衣類に付いてしまいます。

そうなると、無駄に洗濯回数やすすぎ回数が増えてしまい、その分電気代や水道代が発生します。

場合によっては色落ちや素材が傷む原因にもなるので、必ず規定量を守った上で使用しましょう。

洗濯物を詰め込まない

洗剤の量を守るのはもちろんですが、洗濯物を入れすぎるのもよくありません。

洗濯物を入れすぎると、洗剤が全体に行き渡らず、汚れが落ちないことがあります。

汚れが落ちないと洗濯し直す必要があるため、結局二度手間です。

また、洗濯物を無理やり詰め込むと、洗濯機に負担が行き渡って故障に繋がる恐れがあります。

そのため、洗濯物を無理に詰め込むのは止めましょう。

洗濯物の適正な量は、洗濯機の容量の8割程度と言われています。

例えば、洗濯機の容量が6kgの場合、4.8kgが上限となります。

洗濯機のタイプを把握しておく

洗濯機には縦型とドラム型の2種類ありますが、どちらのタイプにするかで洗剤の相性が関係してきます。

まず縦型は、大量の水で洗剤を泡立てて洗います。

大量の水を使うため、水に溶けにくい粉末洗剤と相性がいいです。

これに対し、ドラム型は少量の水で洗濯物を叩き洗いします。

そのため、洗剤量が少なくても水に溶けやすい液体洗剤と相性がいいです。

 

このように、洗濯機のタイプで相性の良し悪しが決まることもあります。

しかし、必ずしも「縦型だから粉末、ドラム型だから液体」というルールがあるわけではありません。

洗濯する衣類の数や素材と照らし合わせながら、ご家庭に合った洗剤を選ぶのがベストです。

他にも!柔軟剤、漂白剤、のり剤との違いは?

洗濯洗剤のサポートする仕上げ剤として、柔軟剤、漂白剤、のり剤があります。

これらのアイテムは、通常の洗濯洗剤とどう違うのでしょうか?

本段落では、用途をまとめました。

柔軟剤

柔軟剤とは、静電気の防止やシワを軽減し、衣類をフワっとさせる仕上げ剤です。

有名な商品として、ソフランやフレアが挙げられます。

例えば、タオルを干し終えた後にフワっとしているのは、柔軟剤のおかげです。

また、香り付けを目的に使われることもあります。

漂白剤

漂白剤とは、色落ちをサポートしてくれる仕上げ剤です。

花王のワイドハイターが有名ですね!

シミや黄ばみなど、洗濯洗剤でも落とし切れないときに活躍します。

また、漂白剤と聞くと衣類の色柄が落ちてしまうイメージが強いですが、漂白剤の中には酸素系漂白剤というものもあります。

酸素系漂白剤は、色落ちを防止する成分が含まれているため、色柄の衣類にも使えます。

のり剤

のり剤とは、衣類をパリッとさせてくれる仕上げ剤です。

花王のアイロン用キーピングが有名ですね!

のり剤には、衣類の型崩れを防止する効果があります。

また、表面をコーティングするため、シミや黄ばみなどの汚れ対策にも有効です。

 

以上、3つの洗剤サポートアイテムを紹介しました。

なお、柔軟剤などの成分は、通常の洗濯洗剤に含まれていることもあります。

気になる方は、洗濯洗剤の成分表示を確認してみてください。

まとめ

洗剤には、それぞれメリット・デメリットがあるので、どれが一番か断言することはできません。

例えば、黄ばみやシミなどの頑固な汚れを落としたい場合は、粉末洗剤やジェルボール洗剤が合っています。

一方、デリケートな素材を洗濯したい場合は、洗浄力の弱い中性洗剤が使われている液体洗剤やおしゃれ着用洗剤が向いているでしょう。

このように、洗濯物の量や衣類の素材、汚れの具合などを照らし合わせることで、最適な洗剤にたどり着くことができます。