「この衣類は家庭での洗濯禁止!」
こうした注意事項を見かけることも多いのではないでしょうか。
ただ、アイテムによっては「これ見た限り洗えるのでは?」と疑った目で見ることもあるでしょう。
ですが、家庭での洗濯禁止と指示されている衣類を無理やり洗濯するのはNGです。
そこで本記事では、家庭で洗濯禁止の衣類が洗濯できない理由に迫っていきます。
また、洗濯できない代わりの手入れや汚れ防止の方法もレクチャーいたします。
どこまで該当?家庭での洗濯禁止とは?
そもそも「家庭での洗濯禁止ってどんな衣類が該当するの?」ですよね?
この調べ方は至ってシンプルで、各衣類に付いている洗濯表示タグをチェックします。
洗濯表示タグには、家庭内で洗濯を行う際の注意事項が指定されています。
例えば、洗濯不可の場合だと以下のマークです。

こちらは水洗い禁止なので、洗濯機で洗うのはもちろん手洗いで洗うのもNGです。
また、他にも以下のマークが存在します。

上記マークは「手洗いのみ」を指しています。
ただ、本記事のテーマである「家庭での洗濯禁止」は、水洗い禁止が基準となります。
手洗いであろうが、自宅での洗濯は不可だと思っておきましょう。
まずは、その事を覚えておいてください。
洗濯(水洗い)不可の衣類を洗濯するとどうなる?
「家庭での洗濯禁止」とされているにも関わらず、洗濯をするとどうなるのでしょうか?
本段落では、8つの事例をまとめました。
色落ちする
革(レザー)や麻(リネン)、絹(シルク)などの繊維は、水に濡れると色落ちしやすいです。
ただ、それ以外の繊維でも年月が経っていると、色落ちすることがあります。
色落ちが起きるかどうかは簡単にチェックできるので、洗濯の際は衣類を問わず行っておくといいでしょう。
色落ちチェックのやり方
色落ちチェックのやり方ですが、まずは白い布に洗剤を付けます。
そして、洗濯したい衣類の目立たない部分に洗剤が付いた白い布を当てます。
布を当てた後、布に色が移っていない場合は、色落ちの心配はありません。
しかし、色が移っていた場合は、洗濯時も色落ちする可能性があるため、洗濯するのは止めておきましょう。
縮む
毛や麻、カシミヤ、レーヨンなどの繊維は、水に濡れると縮んでしまいます。
服を着ていて「何だか縮んでいる?」と感じたことのある人は、もしかすると上記の素材が使われていた可能性が高いです。
素材が傷んで型崩れが起きる
カッターシャツの襟やジャケットの襟など、芯地が多く使われている衣類は、水洗いによって型崩れすることがあります。
服を着てビシッと感じないのであれば、型崩れが起きているかもしれません。
毛羽立ちやシワができやすくなる
キュプラや麻、アセテート、レーヨンなどの繊維は、表面が毛羽立ったりシワができやすくなったりします。
シワは一度出ると中々取れないので注意が必要です。
水シミが残りやすい
絹やキュプラ、レーヨンは水シミとして残りやすいです。
装飾物に影響する
衣類本体は大丈夫でも、装飾物に影響する可能性があります。
例えば、小さいビーズのアクセサリーが付いていると、洗濯の際に取れてしまいます。
風合いが変化する
肌触りや着心地など、全体的に衣類の風合いが変化することもあります。
特殊な加工が施されていると、加工自体が取れてしまうことも・・。
カビの原因になる
主に革素材で該当しますが、濡らしたままにしておくと内部にまで水分が浸透します。
この状態を放置すると、湿気が溜まってカビの原因になります。
家庭での洗濯禁止の衣類を手入れ、汚れ防止する方法
家庭での洗濯禁止と聞くと、「衣類はずっと汚いままなのか?」と心配になりますよね。
ですが、ご安心ください。
洗濯する方法はなくとも、手入れすることや汚れを防止することならできます。
本段落では6つのポイントをまとめました。
ブラッシングでホコリを落とす
洋服ブラシを使って衣類全体をブラッシングします。
ブラッシングすることで、ホコリやゴミを落とすことができ、毛玉ができにくくなります。
衣類を干す
単純に干すだけでも、衣類の手入れには効果的です。
というのも、衣類の着用後は汗などで湿気が上がります。
湿気は雑菌やカビを増やしてしまうので、着用後はなるべく干すようにしましょう。
アイロンのスチーム機能を使う
アイロンのスチーム機能には、消臭効果や除菌効果が備わっています。
また、スチーム機能による水分を含ませることで、スーツなどのシワ対策に使われることも多いです。
消臭・抗菌スプレーを使用する
シンプルな方法ではありますが、消臭スプレーや抗菌スプレーを使うだけでも違います。
スプレーに含まれた成分は、衣類に染み付いた汗や臭いを分解できます。
連日の着用はなるべく控える
同じ服を連日着用すると、汗の付着量が増えたり繊維の摩耗が早く進んだりします。
中でもウール素材の衣類は、水分を吸い取った際に毛が絡まりやすくなります。
これにより、毛玉や毛羽立ちに繋がってしまうこともあります。
そのため、洗濯不可の衣類はなるべく連日での着用は避けましょう。
また、着用していない間は先ほど解説した方法で、ケアするとベストです。
下着を着用する
水洗いが不可な衣類は、なるべく皮膚と接触しないようにする必要があります。
そのため、インナーなどの下着を着用して汚れ防止に努めましょう。
最終手段はクリーニング店に!
他のサイトを見ると「洗濯不可でも手洗いなら大丈夫」、「洗浄力の弱い洗剤を使えば洗濯できる」などと書いてあることもあります。
確かに方法次第では、洗濯不可の衣類でも洗濯が上手くいくケースもあるでしょう。
しかし、所詮は自己責任の範囲になるので、本記事ではこうした方法をおすすめするつもりはありません。
あなたが手入れだけで満足しないようでしたら、素直にクリーニングにお願いするのがベストです。
クリーニング店なら、プロの技師による専用の技術を用いてクリーニングを行います。
そのため、自宅では洗濯できないアイテムでも、クリーニング店なら綺麗に仕上げてくれます。
どうしても取れない汚れや気になる汚れがある場合は、クリーニング店への依頼を検討されてはいかがでしょうか。
家から楽々依頼ができる?宅配クリーニングサービス
昨今では、宅配クリーニングというサービスも注目を浴びています。
宅配クリーニングとは、その名の通り宅配でクリーニングを依頼できるサービスのことです。
業者が集配を行ってくれるので、自宅に居てもクリーニングに出すことができます。
例えば、普段からバタバタしている人や車を持っていなくて大量の衣類を運ぶ手段がないという人は、宅配クリーニングが活躍すること間違いないでしょう。
宅配クリーニングについては、当サイトでも詳しくまとめていますので、よろしければ一度ご覧になってみてください。
まとめ
外で着用した衣類は、どうしても洗濯したくなるものです。
しかし、洗濯することで縮んだり色落ちしたりして、使い物にならなくなってしまいます。
こうした事態を避けるためには、洗濯表示タグに目を通し、水洗いできるかできないかを把握しておく必要があります。
水洗いできない衣類は、干したりブラッシングしたりして、汚れの防止や殺菌などのケアに努めましょう。
それか、どうしても汚れが気になる場合はクリーニング店に依頼するという方法もあります。
宅配クリーニングとも兼ねて、利用を検討されてはいかがでしょうか。