服を取り出したとき、白や黒の点々を見てゾッとした人も多いのではないでしょうか。
その点々とは、他ならぬカビ。
カビといえば、汚い物や場所に発生するというイメージが強いです。
そのため、服についていたときのショックは計り知れないでしょう。
そんなカビですが、服についた場合、どうやって取り除けばいいのでしょうか??
本記事では、服に付いたカビの取り方およびカビが発生しないようにするための予防法を解説します。
服にカビがつく理由は?
カビの栄養源はホコリで、気温20℃~30℃の湿度70%以上の環境で繁殖すると言われています。
タンスやクローゼットなどの収納場所は空気がこもりやすく、高温多湿の条件を満たしてしまいます。
また、収納場所は他の場所に比べて掃除する機会も少ないので、ホコリも溜まりやすいです。
したがって、カビが発生する衣類は、主に収納場所に入れているものが該当するのではないでしょうか?
白と黒!2種類のカビ
カビには、白カビと黒カビの2種類あります。
それぞれ見てまいりましょう!
白カビ
白カビはその名の通り白色なので、黒や紺色など、濃い色の服に付くと目立ちます。
ただ、白カビは服の表面上に付いているだけのことが多いので、簡単に落とすことができます。
黒カビ
黒カビは、黒い点々が広がっているのが特徴です。
白やピンクなど、明るい色の服に付くと目立ちます。
黒カビは衣類の繊維の奥深くまで根を張っているため、白カビのように簡単に落とすことはできません。
黒カビを落とすには、漂白剤を駆使して時間を掛けて洗う必要があります。
服についたカビを取るときに用意するもの
では、服についたカビの取り方・・といきたいところですが、その前にいくつか用意してもらいたいものがあります。
必要なアイテムをまとめましたので、見てまいりましょう。
アルコールの除菌スプレー、消毒用エタノール
白カビを落とすときは、除菌スプレーが活躍します。
カビはアルコールが弱点なので、アルコールが含まれている除菌スプレーや消毒用エタノールを使用しましょう。
液体の酸素系漂白剤
カビを取る際には、液体の酸素系漂白剤を使います。
塩素系のものは色落ちする可能性があるため、酸素系のものを使用しましょう。
白カビは洗濯時、黒カビは直接塗布します。
洗面器、バケツ
カビを取るときは、つけ置き洗いで行います。
そのため、洗面器やバケツなど衣類が入るものを用意しましょう。
40℃~50℃の熱湯
カビを取るときは、40℃~50℃の熱湯を使います。
上述した洗面器やバケツに入れておきましょう。
綿棒
黒カビを取るときに使用します。
カビ1つ1つに漂白剤を塗る必要があるため、綿棒が活躍します。
ゴム手袋
漂白剤や熱湯を素手で触れるのは、肌荒れや火傷に繋がる恐れがあります。
カビを取るときは、ゴム手袋を着用しましょう。
ブラシ
カビを払い落すときに使用します。
ただ、手で振り払うのも大丈夫なので、必需品というほどでもありません。
実践!服についたカビの取り方(白カビ編)
では、必要なものも把握いただけたところで、ここからは取り方を解説していきます。
まずは白カビの取り方を紹介いたします。
①カビを払い落とすorブラッシングする
外に出てカビを払い落しましょう。
ただ、力を入れすぎると衣類の繊維が傷んでしまうので、優しく行うことを心がけましょう。
②カビが生えていた部分にアルコールスプレーを吹きかける
払い落としましたら、続いてアルコールスプレーを吹きかけます。
除菌のために、たっぷりかけてあげましょう。
先ほども解説しましたが、カビはアルコールが弱点なので、たっぷり吹きかけることで撃退、再発防止できます。
③酸素系漂白剤をつけて洗濯する
除菌が完了したら、酸素系漂白剤をつけて洗濯します。
洗濯を行うことで、カビだけではなく、衣類の汚れも綺麗サッパリ落とせます。
④風通しのいい日陰に干す
最後にしっかりと乾かしてあげましょう。
また、干す際は風通しのいい日陰に干してあげてください。
白カビの場合、濃い色の衣類が中心になると考えられますので、天日干しはおすすめしません。
実践!服についたカビの取り方(黒カビ編)
続いて黒カビの取り方を解説いたします。
①綿棒でカビが付いている部分に漂白剤を塗り込む
黒カビは繊維の奥深くまで張っているので、丁寧なケアが必要です。
そのため、漂白剤を塗った綿棒でカビの点1つずつに塗り込んでいきましょう。
②容器に入れた熱湯と酸素系漂白剤を混ぜる
洗面器やバケツなど、容器に熱湯を入れます。
そして、酸素系漂白剤と混ぜ合わせます。
③衣類を入れて30分~2時間程度つけ置き洗いする
容器の中に衣類を入れて、30分~2時間ほどつけ置き洗いします。
30分ごとにカビの落ち具合を確認するといいでしょう。
④すすぐ
カビが取れているのを確認できたら、すすぎましょう。
洗剤が残らないよう入念にすすぐのが大事です。
⑤風通しのいい日陰に干す
白カビのときと同様に、最後は風通しのいい日陰に干しましょう。
完璧に乾くまで干してあげてください。
今後の予防に!カビ対策法5選
服についたカビの取り方を知っておくのも大事ですが、カビを予防できれば越した事はありません。
本段落では、カビの予防法を5つ紹介いたします。
洗濯をきちんと行う
カビの原因は高温多湿と解説しましたが、洗濯のやり方でも影響してきます。
汚れを落とせていなかったり、衣類が十分に乾いていなかったりなどの状態で収納してしまうと、湿気や汚れを好む関係でカビが繁殖しやすくなります。
洗濯の際はしっかりと汚れを落とし、干す際は完璧に乾かすようにしましょう。
洗濯を正しく行うだけでも、カビの発生リスクを抑えられます。
収納期間が長い場合は定期的に干す
季節物のアイテムなど、中には収納期間が長い衣類もあるでしょう。
収納期間が長くなると、どうしてもカビの発生リスクが上がります。
そのため、着用するとかしない関係なく、定期的に干してあげましょう。
干すだけでもカビ防止に効果があるので、実践してみてください。
収納場所は定期的に換気する
タンスやクローゼットなどの収納場所は、どうしても湿気がこもりがちです。
湿気はカビの好物なので、定期的に換気して湿気を取り除いてあげましょう。
収納場所を定期的に掃除する
カビは湿気以外にも、ホコリなどの汚れも好みます。
換気を行ったついでに、掃除も行いましょう。
洗濯機を掃除する
収納場所以外にも、実は洗濯機もカビの発生場所として有名です。
洗濯機の掃除を行っていないと、裏側でひっそりとカビが繁殖します。
この状態で洗濯すると、衣類にカビが付いてしまい、収納した後に広がっていきます。
高温多湿やホコリの条件も相まって、カビの増殖を助長させてしまうでしょう。
綺麗にするための洗濯なのに、カビが増えては元も子もありません。
そのため、2~3ヶ月に1度の頻度を目安に、洗濯機の掃除を行いましょう。
頑固なカビはクリーニングに依頼するのもアリ
- 今回お話した方法を実践したけど、カビが落とせなかった
- 水洗い不可の衣類だから、黒カビを落とすことができない。※つけ置きが不可
上記の事情から、カビを取ることを断念してしまった方もいるのではないでしょうか。
ご自身でカビを取るのが難しいと感じた場合は、思い切ってクリーニング店に依頼するといいでしょう。
クリーニング店であれば、プロの技師による技術で服についたカビを取り除いてくれます。
そのため、ご自身では取ることのできなかったカビも綺麗に取ってくれるでしょう。
昨今では、自宅にいても利用できる宅配クリーニングサービスもあるので、そちらも視野に入れた上で利用されてはいかがでしょうか?
まとめ
カビは多くの人を悩ます厄介な菌です。
しかし、正しい取り方を実践することで取り除くことができます。
衣類にカビが付いていた場合は、本記事でお話した内容を参考に実践いただければ幸いです。
後はカビの発生を予防するために、収納場所の換気や掃除、洗濯機の掃除も忘れないようにしてくださいね。
少し手間かもしれませんが、カビに悩まされない生活を送るためにも努めていきましょう。