洗濯豆知識

煮洗いで服の汚れが簡単に落ちる?用意するものからやり方まで徹底解説

服を洗濯するときって、洗濯機や手洗いで済ませようとしがちですが、それ以外にも方法があるのをご存知でしょうか??

それが本記事でご紹介する煮洗いです。

煮洗いは、ガスコンロに火を点けてお鍋を使ってコトコトと洗います。

火を点けて服を洗っても大丈夫なの!?」ですよね。

ですが、ご安心ください。

本記事では、安心安全に煮洗いを行う方法を解説いたします。

また、通常の洗濯との違い、煮洗いを実施する際に必要な物などもまとめました。

煮洗いのメリットは?通常の洗濯との違い

煮洗いの最大メリットは、ズバリ洗浄力の高さにあります。

なぜなら、水よりもお湯の方が洗浄力と殺菌効果が高いからです。

そのため、通常の洗濯では中々落ちない黄ばみや黒カビ、シミなどに対しても効果が見込めます。

殺菌効果も高いため、臭いを落とす際にも活躍するでしょう!

殺菌効果が高いのは、煮沸消毒によるものです。

 

ただ、注意点として洗浄力が高いので、中には煮洗いできない素材もあります。

煮洗いできない素材に関しては、後述する「煮洗いを行うときの注意点」にて解説いたします。

服を煮洗いするときに用意するもの

服を煮洗いするときには、いくつかご用意していただきたいものがあります。

本段落では、必要なアイテムをまとめました。

粉せっけん

煮洗いを行う際は、粉せっけんを用いります。

後述する酸素系漂白剤と組み合わせることで、洗浄力を高められます。

殺菌目的だけなら、粉せっけんや酸素系漂白剤を使用する必要はありません。

煮洗い時に必須となるアイテムですね。

注意点として、鍋はホーロータイプかステンレスタイプを選びましょう。

なぜなら、アルミタイプだと粉せっけんや酸素系漂白剤を入れた際に変色や腐食が起きる可能性があるからです。

くれぐれもアルミタイプの鍋は使用しないようにしましょう。

その代わり、粉せっけんや酸素系漂白剤を使用しない場合は、アルミタイプでも大丈夫です。

トングor菜箸

煮洗いを行うときや煮洗いが完了して、鍋から容器に移動する際に使います。

煮洗い直後の服は熱いので、間違えても素手で移そうとしてはいけません。

手が火傷する恐れがあります。

酸素系漂白剤

粉せっけんとの組み合わせで使用します。

酸素系の漂白剤であれば、色柄の服にも利用できます。

塩素系の漂白剤は色落ちすることと布地が傷みやすいという理由から、おすすめしません。

バケツや洗面器などの容器

煮洗いした服の移し場所として用いります。

服が入るサイズのものを用意しておきましょう。

服の煮洗いを行うときの注意点

ここまで煮洗いのやり方を解説しましたが、行う際にはいくつか注意点もあります。

6つの注意点をまとめましたので見てまいりましょう。

鍋はステンレスかホーローを使用する

服を煮洗いするときに用意するもの」の段落でも解説しましたが、アルミタイプの鍋に粉せっけんや漂白剤を入れると、変色や腐食の可能性があります。

殺菌目的だけなら粉せっけんと漂白剤は不要なので、アルミタイプでも大丈夫です。

ただ、汚れを落とす場合は、粉せっけんや漂白剤が必須なので、鍋はステンレスかホーローのものを使用しましょう。

粉せっけんや漂白剤はゆっくり投入する

粉せっけんや漂白剤は、一気に入れると勢いよく泡立って炊きこぼれてしまうことがあります。

そのため、投入は慎重に行いましょう。

火力には気を付ける

煮洗いの温度は、50℃~60℃を目安に行います。

あんまり熱くしすぎても、逆に素材が傷んでしまいます。

長時間やるのはNG

煮洗いの時間は10分~20分程度と解説しましたが、汚れが落ちないからと長時間やるのはNGです。

長時間の煮洗いは、服の生地が傷む原因となります。

どうしても汚れが気になる場合は、火を止めてからしばらくの間浸け置きしておくといいでしょう。

色移りに注意する

色柄の服を一緒に煮洗いすると、色移りが起きる可能性があります。

色移りは通常の洗濯においても起きることなので、洗濯の際は分けておきましょう。

煮洗いにも向いていない素材がある

煮洗いが可能なのは、基本的に綿や麻などの素材です。

これらの素材は、高温に強いというメリットがあります。※麻の場合、洗剤には気を付けてください。麻はアルカリに弱いので、中性洗剤を使用しましょう。

逆に綿や麻以外、特にポリエステルやマイクロファイバーは高温に弱いため、煮洗いには向いていません。

該当しているにも関わらず煮洗いした場合、素材が傷む恐れがあります。

また、上記の例に該当はしないけど、洗濯表示タグによって指定されていることもあります。

例えば、下記のように40と記載されている衣類は、水温40℃を上限としています。

 

 

 

 

最低でも50℃は必要な煮洗いとは相性が悪いでしょう。

煮洗いに限った話ではありませんが、洗濯を行う際は必ず事前に洗濯表示タグを確認しておきましょう。

洗濯表示タグに関しては下記ページに詳しくまとめてあります。もっと詳しく知りたい人は、一度ご覧になってみてください。

→洗濯をするときに必ず知っておきたい!洗濯表示タグまとめ

実践!服の煮洗いのやり方

ここからは服の煮洗いのやり方を解説していきます。

ステップ形式でまとめました!

①鍋に水を入れて温める

最初に鍋に水を入れます。

量は服がお湯に浸かるぐらいですが、イメージが付きにくいようでしたら7分目を目安に入れましょう。

水を入れたら、ぬるめの温度になるまで待ちます。

沸騰まですると熱くなってしまうので、沸騰しない程度に留めておきましょう。

②粉せっけんを溶かして酸素系漂白剤を入れる

ぬるめの温度になりましたら、粉せっけんを入れて溶かします。

量は大さじ1杯~2杯を目安に入れるといいでしょう。

粉せっけんを溶かした後は、続けて酸素系漂白剤を入れます。

酸素系漂白剤も、大さじ1杯~2杯を目安に入れましょう。

③服を入れる

続いて服を入れましょう。

服が浮かんでこないように、トングや菜箸でお湯に浸かるように調整します。

④弱火で10分~20分煮る

煮洗い開始です!

弱火で10分~20分程度コトコトと煮詰めます。

服がお湯から浮かんでこないように、都度トングや菜箸で調整しましょう!

また、炊きこぼれにも気を付けてください。

⑤服を容器に移して冷めるまで時間を置く

煮洗いが完了したら、バケツや洗面器などの容器に移します。

そして、服が冷めるまでしばらく放置しておきましょう。

大体30分ぐらいです。

⑥すすぐ

服を冷ました後は、丁寧にすすぎを行います。

煮洗いでは落とし切れなかった汚れや服についた粉せっけんを落としましょう。

⑦脱水する

最後は洗濯機で脱水を行いましょう。

3分ぐらいを目安に行ってください。

脱水完了後は、乾くまで干します。

効率良く乾かすなら天日干しがおすすめですが、直射日光で衣類を傷めたくない場合は、陰干しでも大丈夫です。

以上が服の煮洗いの手順となります。

まとめ

煮洗いは高温を生かして、黄ばみや黒ずみ、シミなどの頑固な汚れを落とす際に大活躍します。

菌を落とすのにも有効なので、雑菌によって染み付いた臭いを落とす際にも効果が見込めるでしょう。

頑固な汚れが普段の洗濯で中々落ちないときや嫌な臭いを落としたいときは、煮洗いを実践してみてはいかがでしょうか。

ただ、一方で煮洗いには「白柄と色柄物を混ぜると色移りのリスクがあること」や「アルミタイプの鍋は変色や腐食する可能性がある」、「洗えない素材もある」などの注意点も潜んでいます。

煮洗いを行う際は、上記の点に十分気を付けた上で実施しましょう。

そのためにも本記事を参考にし、煮洗いをマスターいただければ幸いです!