カバンは持ち歩くこともあり、人目に付きやすいです。
汚れがあると目立ってしまうでしょう。
通常汚れというのは洗濯で落としますが、カバンは通常の衣類とは異なります。
そのため、「洗濯しても大丈夫なのか?」という疑問が生じますよね。
そこで本記事では、カバンの洗濯事情についてまとめました。
カバンを洗濯するときはこの方法で!
いきなり結論を申しますと、カバンが洗濯できるかできないかは種類にもよります。
カバンで使われる素材は、主に「綿・ナイロン・ウール・革・合皮・カゴ」の6種類が挙げられます。
その中で洗濯できるのは、綿・ナイロン・ウールの3種類になります。
ただ、洗濯できるとはいっても、条件があります。
それは洗濯機ではなく、手洗いで洗濯を行うことです。
というのも、カバンの生地はデリケートなものが多く、洗濯機の水圧だと傷んだり縮んだりします。
また、カバンにはファスナーやボタンなど、金属物の装飾が付いていることが多いです。
装飾があるアイテムを洗濯機にかけてしまうと、水圧によって取れてしまう可能性があります。
しかし、手洗いであれば水圧を弱められるので、デリケートな生地の洗濯にも向いています。
一部、洗濯機で洗濯できるケースもありますが、安全性を考慮して本記事では手洗いのやり方のみを解説いたします。予めご了承ください。
カバンを洗濯するときに必要なもの
カバンを手洗いで洗濯する際ですが、いくつかご用意いただきたいものがあります。
中性洗剤
カバンを洗濯するときは中性洗剤を用いりましょう。
中性洗剤は洗浄力が弱く、デリケートな素材に向いています。
洗面器やバケツなどの容器
カバンがスッポリ入るサイズの容器を用意しておきましょう。
40℃前後のぬるま湯
カバンを洗濯するときは、ぬるま湯を使用しましょう。
温度が低すぎると汚れが落ちにくく、高すぎても生地が傷みやすくなります。
そのため、中間に当たるぬるま湯がちょうどいいのです。
タオル
洗濯後の水分をふき取る際に用いります。
カバンを包み込めるサイズのタオルを用意しましょう。
カバンを洗濯するときの注意点
洗濯方法の解説といきたいところですが、その前に洗濯時の注意点だけ解説しておきます。
洗濯表示タグを確認する
洗濯前には洗濯表示タグを確認しましょう。
洗濯表示タグとは、洗濯を行う際の取扱い方法を絵記号で表示したタグのことです。
洗濯時の水温や乾燥の有無、干すときの注意点まで細かく記載されています。

他にも手洗い洗濯のみを指示する場合は、以下の絵記号が記載されています。

こんな感じで、タグを見ると細かくまとめられていますので、洗濯の際は確認を忘れないようにしましょう。
また、洗濯表示タグについてもっと詳しく知りたい方は、下記ページを参考にしてみてください。
乾燥機にかけるのはNG
洗濯後の話ですが、カバンは乾燥機にかけないようにしましょう。
なぜなら、カバンに使われる綿やウール、ナイロンは熱に弱いからです。
乾燥機にかけてしまうと、カバンが縮んだりシワが出たりと型崩れが起きます。
そのため、カバンを乾かす際は先ほど解説した干し方を行うようにしましょう。
汚れたカバンの洗濯方法~綿~
まずは、綿素材の洗濯方法から解説いたします。
綿素材のカバンは厚手で丈夫ですが、洗濯するとシワが残りやすいという弱点があります。
そのため、手早く洗うのがポイントです。
①洗浄液を作る
洗面器に水を入れ、規定量の洗剤と混ぜ合わせます。
②押し洗いを行う
カバンを容器の中に入れたら、押し洗いを行います。
押し洗いとは、衣類を押して洗う方法のことです。
具体的には、「上から衣類を押した後に離す→持ち上げる」の動作を繰り返すやり方となります。
20回程度を目安に行いましょう。
揉んだり擦ったりすると、生地が傷付きやすいのでNGです。
③すすぐ
押し洗いを行いましたら、容器の中に入っている洗浄液を流して綺麗な水で2~3回すすぎます。
洗浄液の泡が出なくなるまでしっかりと洗い流しましょう。
④水気を取る
先に水気を切り、その後にタオルでカバンを包んで水分を取りましょう。
⑤干す
カバンを干す際ですが、シワが残らないように逆さ向きに吊るして干しましょう。
後は乾くのをゆっくり待ちましょう。
※ピンチハンガーとは、丸や四角の枠にたくさんの洗濯ばさみが付いているハンガーのことです。靴下や下着などの小さいサイズの衣類をまとめて干す、ズボンやスカートを筒状にして干すなど、様々な活用方法があります。
汚れたカバンの洗濯方法~ナイロン~
ナイロン製のカバンは、水に強く汚れが流れやすいという特徴があります。
そのため、つけ置きだけでも簡単に汚れを落とせます。
①洗浄液を作る
最初に洗浄液を作りましょう。
綿で解説したやり方と同様に、洗面器に水を張って規定量の中性洗剤を混ぜます。
②つけ置き洗いする
洗浄液が完成しましたら、容器の中にカバンを入れましょう。
30分程度つけ置きします。
また、ファスナーは全て開いておきましょう。
③もみ洗いを行う
つけ置きしたら、次にもみ洗いを行います。
もみ洗いとは、衣類を擦りながら洗う方法です。
汚れが気になる部分を擦って落としていきましょう。
また、中々落ちない頑固な汚れは歯ブラシを用いるのもおすすめします。
④すすぐ
次にすすぎます。
綿素材のカバンと同様、綺麗な水で2~3回ほど繰り返しましょう。
⑤水気を取る
水気を切り、タオルで包みましょう。
水分が取れるのを待ちます。
⑥干す
水気が取れたら最後に干します。
ファスナーを開けたまま、ピンチハンガーで逆さ向きに吊るして干しましょう。
汚れたカバンの洗濯方法~ウール~
ウールは綿やナイロン以上にデリケートな生地なので、優しく扱うことがポイントです。
また、干し方も少し異なります。
①洗浄液を作る
洗浄液の作り方は、ここまで紹介した綿やナイロンと同じやり方です。
②押し洗いorつけ置き&ゆすり洗いを行う
ウールのカバンを洗う場合、「押し洗い」か「つけ置き&ゆすり洗い」のいずれかを行います。
押し洗いで行う場合、綿で解説したのと同じやり方です。
つけ置き&ゆすり洗いで行う場合、先に15分ほどつけ置きします。
その後、前後左右に揺するように洗います。
③すすぐ
綿やナイロンと同様に、綺麗な水で2~3回ほどすすぎます。
④水気を取る
水気の取り方も綿やナイロンと同様に、先に水気を切ってタオルで包みます。
ただ、ウールはデリケートなので強く押し付けすぎないように注意しましょう。
⑤平干しで干す
ウール素材のカバンを干す際は、平干しで干しましょう。
ハンガーやピンチハンガーで吊るすと、負担がかかってしまうためです。
洗濯できないカバンはどうする?
革や合皮、カゴといったカバンは基本的に洗濯NGです。
ただ、こういった素材でも何かの拍子で汚れてしまうことはあります。
本段落では、洗濯できないカバンの手入れ法を解説いたします。
革
革素材のアイテムは、専用のクリーナーを使用するのが一般的です。
布やタオルにクリーナーを付け、カバンを優しく拭き取りましょう。
全体を拭き取ったら、その後さらに柔らかい布で磨きます。
磨くことで、ツヤが出てカバンが新品同様に蘇ります!
合皮
合皮のアイテムは、中性洗剤を使用します。
最初にブラシで軽く汚れを落としましょう。
続いて中性洗剤をぬるま湯に溶かし、そこに布を濡らします。
そして、全体を軽くパンパンと叩きましょう。
その後、乾いた布やタオルで水分を取り、陰干しします。
カゴ
カゴ素材のカバンは、水拭きで汚れを落とせます。
最初にブラシでブラッシングを行い、網目に入り込んでいる細かいホコリを取り除きます。
その後、水拭きすれば軽い汚れであれば基本的に落ちます。
汚れが落ちない場合は、中性洗剤を用いりましょう。
中性洗剤をぬるま湯に溶かし、そこに布を濡らします。
そして、汚れが気になる部分に布で軽くポンポンと塗布して、汚れを取り除きましょう。
最後に水で濡らした布で洗剤を拭き取り、陰干しすれば完了です。
手洗い以外にも!洗濯に頼らない2つの手入れ方法
洗濯以外でもカバンに付いた汚れを落とすことはできます。
2つの手入れ方法をまとめました。
消しゴムを使う
消しゴムといえば鉛筆で書いた字を消すときに用いられますが、なんとカバンの汚れを落とすときにも活躍します。
表面に気になる汚れがあったら、擦ってみるといいでしょう。
ただし、強く擦ると色落ちや色あせの原因となります。
優しく擦るようにしましょう。
軽く湿らせたタオルで拭く
軽い汚れであれば、湿らせたタオルで拭くだけでも効果はあります。
拭いた後にカバンが湿った場合は、陰干しもしておきましょう。
カバンを保管する方法
カバンの品質を保つためには、保管方法も理解しておく必要があります。
本段落では、カバンを保管するときのポイントをまとめました。
湿気のない場所に保管する
生地の中でも革や合皮は特に湿気に弱いです。
革はカビの発生、合皮は加水分解によって劣化が早まります。
そのため、湿気のない場所に保管しましょう。
これはカバンに限らず、衣類を保管するときにも言えることです。
日光に当てるのはNG
直射日光は変色や色落ちの原因となります。
直射日光に当たる場所に保管するのはNGです。
こちらもカバンに限らず、一般の衣類にも言えることなので気を付けましょう。
ビニール袋に入れない
カバンをビニール袋に収納して保管する人も多いのではないでしょうか。
しかし、カバンの素材(特に合皮)によっては、ビニールとくっついて痕が残ることがあります。
そのため、ビニール袋に入れて保管するのはNGです。
まとめ
カバンは一般の衣類と違って洗濯頻度が少ないので、いざ汚れが出ると、どのように洗濯していいか悩んでしまいます。
中には水洗い不可の素材もあり、それに気が付かず洗濯すると型崩れが起きてしまうこともあります。
大事なカバンを長持ちさせるためにも、本記事でお話した内容を参考にケアしてみてください。