洗濯というのは、必ずしも洗濯機で行うとは限らず、手洗いでやることもあります。
手洗いを活用することで、洗濯機でやるときとは異なるメリットが得られます。
ただ、手洗いといっても、一括りにされているわけではなく、色々な洗い方が存在します。
本記事では、手洗いの洗濯方法7種類に迫っていきます!
また、手洗い洗濯をやる意味や手洗いで洗濯するときに用意したほうがいいものもまとめました。
どんな衣類に向いている?手洗い洗濯をやるメリット
手洗いって聞くと、少々手間に感じますよね。
中には「洗濯機を使わない洗い方でやる意味があるの?」と思う人もいるのではないでしょうか。
しかし、手洗いには手洗いならではの利点があります。
洗濯機では不可能な衣類も洗える
手洗い洗濯では、洗濯機が使用できない衣類も洗うことができます。
衣類には必ず「洗濯表示タグ」と呼ばれるものが付いており、絵のマークを通じて洗濯時の指定がされています。
その際、「水洗いのみ」と指定されていることも珍しくはありません。

衣類の中にはデリケートなものも多く、洗濯機にかけると水圧や回転が大きな負荷となってダメージを与えることがあります。
例えば、ニットやセーター類、ワンピースは型崩れしやすいので、洗濯機はおすすめしません。
また、素材で絞るのなら、毛やポリエステル、ナイロン、アクリルなどが挙げられます。
これらの素材は、洗濯機で洗うと縮んでしまいます。
しかし、手洗いなら洗濯機にかかる負荷を抑えることが可能なため、衣類の品質を保ちつつも綺麗にすることが可能なのです。
一点集中!ピンポイントの汚れを落としやすい
洗濯機は全体的にバランスよく洗うため、細かい汚れに洗浄が行き届いていないことも珍しくはありません。
しかし、手洗いなら自分で洗いたい部分をコントロールできます。
例えば、食べ物の汚れやシミなど、ピンポイントの汚れを落としたいときには、手洗い洗濯のほうが有効です。
旅行先でも手軽に洗える
旅行中のちょっとしたアクシデントで、服を汚してしまうことも珍しくはありません。
旅行先なので、洗濯機に頼るのも叶わないでしょう。
しかし、手洗いなら話は別です。
手洗いなら機械に頼らないので、例えば旅館やホテルとかでも洗濯できます。
臨機応変に洗濯できるのも、手洗いならではの強みです。
手洗いの洗濯であると便利な道具7選!
衣類によって必要な道具は多少変わりますが、基本的にパターンは決まっています。
本段落では、一般的に必要とされる道具をいくつか紹介します。
手洗い洗濯でも必須!洗濯洗剤
洗濯といったら、やはり洗剤です。手洗い洗濯であろうが、それは変わりません。
、
- 粉末洗剤
- 液体洗剤
- ジェルボール洗剤
- おしゃれ着用洗剤
- 石鹸洗剤(洗濯石鹸)
- 部分洗い用洗剤
どの洗濯洗剤が合うかは、衣類の素材や汚れ具合も関係してきます。
各洗剤の用途は下記記事に詳しくまとめていますので、一度ご覧になってみてください。
手洗い洗濯の受け皿?洗面器やバケツ
手洗いするので、当然衣類を入れる容器が必要です。
洗面器やバケツなど、衣類が入るくらいのサイズを用意しましょう。
一番汚れが落ちやすい?ぬるま湯(40℃前後)
手洗いを行うときは、40℃前後のぬるま湯を用意しましょう。
手洗いだと元々洗浄力が弱いこともあり、冷たい水だと中々汚れは落ちません。
だからといって、温度が高すぎても汚れは落ちにくいです。
一方、ぬるま湯は汚れを落とすのに最適な温度とされています。
こちらも主に丸洗い時に使用します。
ピンポイントな汚れを!スポンジや歯ブラシ
シミや食べ物の汚れなど、ピンポイントで落としたいときに活用します。
また、事前の汚れ落としで使われることも多いです。
手荒れ防止!ゴム手袋
洗剤の種類や体質によっては、素手で洗濯すると手荒れが起きてしまいます。
こうしたトラブルの対策として、ゴム手袋を用意しておきましょう。
洗濯後の脱水に!タオル
洗濯完了後は衣類がびちゃびちゃしているので、脱水用のタオルを用意しておきましょう。
大きな衣類を想定して、バスタオルサイズを用意しておくといいでしょう。
それか脱水だけ、洗濯機の脱水コースでやるのもアリです。
ただ、洗濯機の脱水コースを用いても、びちゃびちゃすることがあるので気を付けましょう。
衣類がふわふわに!柔軟剤
柔軟剤を使うことで、繊維に柔軟性を与えられます。
洗濯機の洗濯でも、使用される人は多いのではないでしょうか。
衣類がふんわりと仕上がるので、手洗い洗濯でも使用されてはいかがでしょうか。
手洗いの種類7選!洗い方もレクチャーします!
手洗いの方法は、主に7種類あります。
やり方を踏まえ、1つずつ解説してまいります。
①押し洗い
押し洗いとは、その名の通り衣類を押して洗う方法です。
ただ押すのではなく、「上から押した後に離す→持ち上げる」の動作を繰り返します。
手洗いの中でもメジャーな方法で、セーターなどの厚手の衣類を洗濯するときに向いています。
具体的なやり方は以下の通りです。
- 衣類をたたんでおく。また、汚れた側が表に来るようにする。
- ぬるま湯に洗剤を導入したら、その中に衣類を入れる。
- 上から手で優しく押すように洗う。押した後は、軽く持ち上げて再度押す動作を繰り返す。
- 水が汚くなってきたら入れ替える。その際、すすぎも行う。※すすぎの目安は2~3回。
- 一連の動作を数十回程度繰り返す。目安は、泡が出なくなるぐらい。
②こすり洗い(もみ洗い)
こすり洗いは、衣類をこすり合わせながら洗濯をする方法です。
シャツの襟の黒ずみや特定部分に付いた汚れなど、ピンポイントな汚れを落とすのに向いています。
やり方は以下の通りです。
- 衣類を濡らし、汚れた部分に洗剤をつける。
- 衣類同士をこすり合わせて洗濯していく。力を入れすぎると生地が傷付く可能性があるため、優しく行う。
- 汚れが落ちているのを確認したら洗い流す。
③たたき洗い
たたき洗いは、衣類をたたいて汚れを落とす洗濯方法です。
こすり洗いと同様に、ピンポイントで汚れを落とすときに行われることが多いですが、中でもデリケートな生地やこすることで負担を与えてしまう生地に向いています。
やり方は以下の通りです。
- 衣類を濡らし、スポンジや歯ブラシに洗剤を付ける。
- 汚れている部分に優しくトントンと叩いて汚れを落とす。
- 汚れが落ちているのを確認したら洗い流す。
④つけ置き洗い
つけ置き洗いは、つけ置きしておくだけの洗濯方法です。
型崩れが心配な衣類を洗濯するときに向いています。
やり方は以下の通りです。
- 衣類をたたんでおく。また、汚れた側が表に来るようにする。
- ぬるま湯に洗剤を導入したら、その中に衣類を入れる。
- 10分~15分程度つけておく。
- つけ終わったら、脱水を行う。タオルで脱水する場合、乾いたタオルに包んで水分を吸い取る。洗濯機を使う場合は、10秒~30秒ほど脱水する。
- 水(ぬるま湯)を入れ替え、1分ほどつけておく。
⑤つかみ洗い
つかみ洗いは、汚れている部分を掴んで行う洗濯方法です。
ウール素材やセーターなど、厚みがある衣類の袖口を洗うときに向いています。
やり方は以下の通りです。
- ぬるま湯と洗剤を混ぜた容器を用意する。
- 汚れた部分を洗剤液に浸け、手のひらで「掴んで離す」を繰り返す。
- 汚れが落ちているのを確認したら洗い流す。
⑥つまみ洗い
つまみ洗いは、こすり洗いと同様にこすり合わせながら汚れを落とす洗濯方法です。
こすり洗いとの違いは、汚れの範囲の違いでしょうか。
こすり洗いは広い範囲に対し、つまみ洗いは狭い範囲の汚れにフォーカスして洗います。
そのため、細かい汚れを落とすのに向いています。
やり方は以下の通りです。
- 衣類を濡らし、汚れた部分に洗剤をつける。
- 指先でつまみ、こするように洗う。
- 汚れが落ちているのを確認したら洗い流す。
⑦振り洗い
振り洗いは、衣類を振って洗う方法です。
服をこすることがないため、シワができにくく、ワイシャツやブラウスを洗うときに向いています。
やり方は以下の通りです。
- ぬるま湯と洗剤を混ぜた容器を用意し、衣類を浸ける。
- 肩や襟など、衣類の両端を持って容器の中でさっと振るように洗う。
- 水を入れ替え、すすぐ。すすぎの目安は2~3回。また、すすぐ際は洗うときと同様に、水の中で軽く振りながら行う。
手洗い洗濯をやるときの注意点
手洗い洗濯をやるときですが、やり方を問わず注意してほしい点があります。
洗濯表示タグを事前にチェックする
先ほども触れましたが、衣類には必ず洗濯表示のタグが付いています。
洗濯表示タグの中には、以下のようなマークもあります。

水洗いそのものが不可能なので、洗濯機は愚か手洗いすらできないので気を付けましょう。
また、中には以下のマークもあります。


上記は水洗いできても、指定された水温内で行わなければなりません。
「30」と書いてあるのは30℃以内、「40」と書いてあるのは40℃以内で行う必要があります。
このように、洗濯表示タグには細かい指定がされています。
本記事では一例の紹介となりますが、他にも色々あるので、洗濯時には必ずチェックしておきましょう。
洗濯機の手洗いコースとは全く別
手洗いと聞いて、洗濯機の手洗いコースを思い浮かべた人もいるのではないでしょうか。※メーカーによっては、ドライコースやソフトコース、おうちクリーニングと記載されていることもあります。
「手洗いコースがあるなら、手動で洗う必要はないのでは?」と思いますよね。
確かに洗濯機の手洗いコースは、ドラムをあまり回さなかったり洗浄力が弱かったりと、洋服への負担を抑えられます。
しかし、機械の力を使うことに変わりないので、その際に摩擦が加わって衣類に負担を与えてしまいます。
特に大量の衣類を洗濯すると、余計に摩擦が加わります。
そのため、デリケートな衣類や洗濯表示タグで手洗いのみと指定されている場合は、手洗いでやるようにしましょう。
洗剤量
洗浄力を高めようと、洗剤を多めに入れてしまう人もいるでしょう。
しかし、多めに入れすぎてしまうと、洗剤が衣類に残ったり、洗浄力が効きすぎて色落ちが起きたりします。
洗剤量は、商品のパッケージ裏に記載されています。
規定の量を守った上で導入しましょう。
柔軟剤を使うタイミング
柔軟剤を使うタイミングは、洗濯機と同様に最後のすすぎ時に入れます。
すすぎ前に入れてしまうと、洗濯洗剤の成分と柔軟剤の成分が打ち消し合って、どちらの効果も薄くなってしまいます。
まとめ
利便性を求めると、ついつい機械(洗濯機)に頼ってしまいがちです。
しかし、機械が必ずしも良いとは限らず、中には洗濯できないケースもあります。
そうしたとき、手洗いでの洗濯が役立ちます。
洗濯表示タグや衣類の状態をチェックし、洗濯機での洗濯が難しいと判断した場合は、手洗いを実践してみてください。
手洗いでの洗濯方法を理解すれば、クリーニングに出す頻度を減らせて節約にも繋げられます。